倒産事件について~家計簿は付けていますか?~
倒産事件の処理方法には色々な種類がありますが、相談当初は全ての案件に共通する作業があります。言い換えると、最初に相談者の方に取り組んでいただく作業、と言うことも出来ます。
まず、債権者の住所、会社名(名前)、金額等をまとめた債権者の一覧表を作成する必要があります。作成された債権者一覧表を基に債務整理を行うことになるので、正確なものを作成しなければなりません。
次に、ご相談者の資産(預貯金、不動産、自動車、有価証券、保険など)を確認する必要があります。資産の内容を示す資料も準備する必要があります。
更には、会社等の事業者は過去三年分程度の決算書等の準備検討、事業を営んでいない個人は家計簿の習慣化が重要です。事業者、非事業者共に収支の把握が重要となるからです。
このように、ご相談者の債権者、資産内容、収支の三点を正確に把握することが、倒産事件の基本となります。これらはほぼ全ての倒産事件で共通する作業です。
そして、これらの点などを十分検討、協議して、お客様に最も適した倒産処理の方法を決定することとなります。
ここで触れておきたいのは、特に非事業者の個人の方には是非家計簿を付けていただきたいということです。家計簿を付けてご自身の収支を把握することが、経済的な再生の第一歩になるからです。当事務所では、必要があれば具体的な家計簿の付け方についてもご相談に乗ります。二度と債務整理をしないためにも、是非家計簿の習慣化を心掛けましょう。